カルネージハートポータブル

同僚に、「プログラムやるなら面白いゲームがある」と進められて、PSPソフト「カルネージハートポータブル」とやらを買ってみました。というか、買うのも相当苦労しました(ぇ
同僚いわく「地元のゲーム屋で平積みになって2000円くらいで投売りになってる」なんて言うので、簡単に見つかると思ったのですが、Amazonで検索してみると定価越えどころか1万円近くのプレミア価格。中古市場はがんばっても3980というどうみても稀少ソフト。実際、弾数が少なく、「100人いて99人はつまらないが、1人が100人分遊ぶ」なんていういい過ぎ間もたっぷりな形容がされるような、プレイヤーを選ぶゲーム。

内容としては、中身のないロボット兵器に対してプログラムを組み込むことで、自律した動きをさせ、それでもって敵を倒すと言うもの。自分でロボを操作して戦うというわけにはいかず、「200m以内に敵がいるか?Y→攻撃 N→前進」といった制御や動作命令を組み合わせてロボットを戦わせるゲームです。

これだけだと非常に地味なのですが、プログラマの卵な私にとっては、同じ手法で視覚的にロボットが動いてくれるということがもう楽しくてしょうがないわけで、それが戦ったりするなんていうのも非常に楽しい。また、ロボットは機体を選択し、その上でかなりバリエーションのある装備を選択することで、かなりの幅を持ったハードウェアのデザインも可能です。そこに、そのハードを生かすためのソフトをプログラミングして戦わせるわけですから、機体の内容は千差万別。2chでは1月に一度くらいのペースで何かしらの大会なんぞも開かれております。すでに私も2度ほど参加していたりします。

峠シリーズや首都高バトルでおなじみの元気(Genki)が発売元で、開発はどうやら今話題のガンダムバトルシリーズのソフト会社みたいです。こんなゲームも作っていたのか。

で、その公式ホームページには公式のUPローダーが設置されており、サービスが停止するまで自慢の期待をUPしたり、全国のプレイヤーと対戦できたりします。ただ勝った負けたというだけでも楽しいのですが、ハードとソフトの組み合わせで、驚くような動きをするマシンに出会ったときなどは感動と同時に、真似てみようなんていう気持ちも湧いてきて、正直一生でも楽しめる作りです。

攻略サイトなど回ってみると、このゲームの奥深さのようなものはよくわかるのですが、特に機体や武装の動きを的確に判断しての機動であったり、本格的なプログラムには当たり前の、変数・演算・関数の概念やそれを利用した複雑で高度なモジュール(ある動作や処理の単位)が存在することには恐れ入ります。もちろん、最初はチュートリアルで、専用機が敵に向かってまっすぐ歩いていき、パンチで的を撃破するだけで感動ものです。少しずつ細部までケアしたプログラムを組んでいくと、それこそ人として相手にしたくないような動きの機体ができあがります。

バトルは最大3*3でのチーム戦で、レギュレーションもかなりいじれます。戦闘エリアの範囲や時間制限はもちろん、使うハードの種類やソフトに組み込んでよい命令まで細かく設定できます。これが、Webを介した大会の開催にも大きく寄与しているのは過言ではありません。

機体の種類はプレイヤーや作戦の数だけ自由度があります。格闘専用機、空中からの飛行タイプ、車両型に各種足つきなど、動きの違う機体に対して組み込むプログラム自体を格闘タイプ・射撃タイプとか、遠距離・近距離とか、省エネとか大艦巨砲主義とか。3体のチームの動きも、一箇所に固まる、散会する、いのちをだいじにといった具合で自分の中でコンセプトをもって自由に組み立てられます。「フィールドに他の味方機がいなくなったら→自爆」とか「逃げ回る」といったことも作戦として組み込むことが可能です。基本的にマクロで自動的に組んでくれたりやってくれたりは皆無なので、1から組み上げることになりますが、出来上がったときの感動はひとしおです。そして、練りに練った機体が瞬殺されたときは黙るしかありません(笑

さて、ゲームの内容は5%くらい伝わったかななんて思っておりますが、ゲームモードとしましては3つしかございません。チュートリアルの収められている「プロローグ」といわゆるストーリーモードの「シナリオ」。そして、対戦や各種ミッション的なものにチャレンジする「バトル」モードです。プロローグはチュートリアルではあるのですが、基本が学べることと、1度はクリアしないとゲームが始まらないということで、無くてはならない存在。かつ、上級なチュートリアルをクリアするといつでも使える上級の制御チップが手に入るので、必ずクリアしたいところです。

シナリオモードはかなり濃厚なSF的展開のゲームです。ゲーム内の機体を提供しているメーカーの工場へ見学に来た学生のグループが巻き込まれる、工場を舞台としたテロ事件が勃発。プレイヤーは学生の一人で、いろいろな理由で機体のプログラムをちゃちゃっと済ませて事件の鎮圧に紛争するというような内容。シナリオはテキストベースのアドベンチャー風に展開し、シナリオ上敵との交戦がある場合に戦闘に突入します。実際のバトルよりシナリオシーンが長くて少々辛いところはありましたが、つまらないシナリオではなかったのでかなり楽しめました。プロローグゲームの後にそのままはじめると練習にもなって非常に良いです。

バトルモードは、外部から取り込んだ機体データと戦わせたり、たくさん取り込んでリーグやトーナメント戦を開かせることなどもできます。この機能がWeb大会では威力を発揮しています。それ以外に、チャレンジモードや用意された敵と戦って行くモードがありますので、これらをクリアするのも良いでしょう。

ということで、かなり冗長な文章になりましたが、是非この機会にやってみてはいかがでしょう。ついでに攻略サイトなんかを張っておきます。

まぁ、そんなところでー。