伝染歌

今年のホラー大作かなと思って観てきました。パイレーツだったかゴーストハウスだったかを観たときの宣伝で紹介されていて、怖い話・都市伝説大好きな私のパートナーは真っ先に飛びつきましたが、私も影響されているところがあり、宣伝が怖そうで面白そうだったので楽しみにしていました。が、これはひどい(笑
映画全体の作りとかがなんか映画研究会の自主制作映画かと思わせるような出来サブカル大好き人間が社会問題とこじつけて作った映画かと思わせるようなひどい内容で、海外のB級映画なんて目じゃないほど見せ場が無いかもしれない。ホラー映画とか社会風刺映画とかそういうジャンル的なものでなくて、映画とか映像作品とかそういう意味であまりに微妙すぎです。未公開とか実験映画とかそういう類にしておいたほうがきっとよかったんだと。。。それでも問題ありまくりだろうけど。
以下ネタバレなんかもあるかもしれないので一応伏せておきますが、これ観るなら呪怨パンデミックの方がいいかもしれません。あれはあれで外人と日本人のミックスで微妙かもしれませんが。観てないのでなんとも言えません。
さて、伝染歌ですが、私が楽しめたところといえば、サバゲーのシーンか石丸電気AKB48のライブでパンツ見えそうで見えない描写くらいで、他は全くでした。ホラー要素は非常に低いわけですが、かといってここ何年かのホラーにあるような社会問題に足を突っ込んでいる具合も微妙で、ラストもなんか拍子抜けというか、自殺とか好きな人でもむしろ楽しめないだろうという出来です。これを社会風刺的な意味でも楽しめたら逆に楽しみ方を教えてほしいくらいです


役者とかはぜんぜん悪くないのですが、脚本とか台詞とかが多分ダメすぎるんだと思います。前半半分以上の台詞が何を言っているのかわかりませんでした。何回か聞いてやっとわかるようなジョークとか掛け合いとか、外の人間が見て面白くもないうちわの会話とかはメディアに全く適してないんだなというのが良くわかります。台詞が安っぽいところなんかもあったりしますが、それはどんな映画でもありえるのでいいんです。当事者とか台本一緒に読み合わせしている人じゃないとわからないような内容やテンポの会話や描写がいけないわけで。話も良く飛びます。女子高生はみんなキャラが微妙すぎて誰が死んだのかどういう関係だったのかがその場でぜんぜんわかりません。最後までみんな同じ顔に見えました(笑


さぐったり掘り下げたりするような内容はとても無いですね。つなげる線があるとすれば人の顔と名前くらいで。あぁ、阿部寛の役は出てきた瞬間「どんとこい超常現象」だったのでコーラ吹きました。劇中に阿部寛が語っていますが、「自殺をスタイリッシュにまとめたのが武士道」「社会的な流行」とかそういうことを話題の主眼にしたかったんだと思いますが、だったらもっと良い書き方や良い作品がありますし、むしろ自殺をサブカルの一環として扱うのであればもっと紹介すべき事例は多々あるでしょう。


今回いい仕事していたのはプロモーションのムービー製作者ですね。かなりの人間に期待を抱かせたその手腕は今後も活きるでしょう(笑
とまあ全くお勧めしませんので、止めておいたほうが吉です。テレビで放送するかも怪しいですが、機会があればそのだめっぷりを堪能してみてはいかがでしょうか。せめてDVDレンタルとか、被害は最小限に抑えたほうが良いかと思います。私は次は寝る自信があります。映画館ではおしっこにずっと行きたかったです(笑
とにかく(笑 と使わずにはいられないできでしたので、観に行く方は心してどうぞ。