電車にて

わたくし、学校への通学、また、移動のほぼすべてをここ2年ほどJRは総武線にてまかなっています。地元の私鉄にて津田沼へ乗り入れ、JR津田沼駅より新宿へ、そこから京王線が通学のルートでありまして、都心へ遊びに出る際もほぼ確実に総武線を利用します。たまに横須賀総武線快速なんかに乗って、東京や新橋へ出ることもありますが、いたってまれなケースとなります。ほとんどが御茶ノ水秋葉原からの徒歩を主軸とした移動というのが本当の話です。
今日先ほども総武線の終電間際―わたしが千葉県に差し掛かる辺りで折り返しの御茶ノ水行きが最終電車を迎えます―に乗って帰ってきました。バイトを両国で始めて、仕事上がりが11時過ぎの最近、この時間帯のこの線を使うことが非常に多くなりましたが、金曜日の夜というのは大変な混雑を示します。混むということは普段よりも多くの人間が乗っているということで、ということはいつもよりも多様な人間、あるいは同じような人間もその視認できる数を増すということで、社会的事例を見る上でとても貴重な時間だったりするわけですが、ほとんどの場合はわたしも疲れた人間の一人として、サンプルに加わっていたりするのが実情です。

と、まあ今日は元気が多分に有り余っていましたので、いろいろ見ていると思うところも多く。
総武線は主に三鷹-千葉間を往復しています。その距離たるや相当なもので、かつ、都心のほぼ中央を中央線に沿って、しかも各駅停車で停まりますので、さまざまな人間が降りては乗っていきます。その人間模様は時間帯や季節などにも影響されますが、駅ごとに見ていくと面白かったりします。

地域別に見ていきましょう。千葉県側はやはり朝に利用者が多く、夜に近づくにつれて都心行きの利用者が減るというのは首都圏郊外では似たような傾向かと思います。朝の通勤がメインなので、短い区間で降りることは少なく、都心までの長距離移動がメインです。千葉・幕張・津田沼などでは、いかにいい位置で座るかが毎日の戦いの舞台となっているのは皆様お察しの通りです。ここで乗っていく人は、秋葉原御茶ノ水飯田橋辺りまで乗っていく人がほとんどのような感じがします。距離的な感覚で座っている人より混み合うのがいやで座っている人の場合は、西船橋本八幡錦糸町あたりで降りていくのも見受けられますが、基本的には山手線内側まで座っている人が多いので、前述の駅で座れたらラッキーくらいの気持ちです。その数少ないラッキーをゲットするために座席前のつり革に掴まる人も多いですが。慣れてくると誰がどこで降りるかも知ってそうですが、わたしに関してはそこまで極めてはいません。
お昼から夕方にかけてはむしろ短い区間内での移動が目に付きます。津田沼-船橋間や船橋-市川間といった移動が多く見受けられます。また、西船橋で・JR京葉・武蔵野・東京メトロ東西線各線に乗り換える人、またそれらの線に東葉高速線を足したものから総武線へ流れて東京方面へ、という人も多くみられます。船橋津田沼といった大型百貨店・スーパーのある街へ買い物に繰り出す奥様方の主要交通としての機能を主に果たしているのが昼〜夕方の傾向でしょうか。夕方になるとこの辺りに点在する学生の通学も目に付きます。私立の小学校に通う子供たちも多いため、社内をかけずりまわる小学生の姿を見ることもしばしば。また、多種多様な高校生が利用しているので、高校生のいまどきの風俗研究にももってこいかと思われます。沿線には大学も多く存在するのでその通学に、また、学習塾・予備校も多いので、小学生〜浪人生まで幅広い年齢層が利用しているのも興味深いです。
高校生の通学時間後半から深夜にかけては社会人や大学生の方たちが主な利用者として千葉県へ帰ってきます。小岩・新小岩辺りで半分程度は降りていくのですが、市川・本八幡辺りもやはりかなりの人間が降りていきます。津田沼に着くころにはすでにかなりの人間が降りていますので、終電で千葉まで帰る人というのはよっぽどの人なのではと思われます。西船橋でもかなりの人間が降りていくのですが、ここで降りていく人に東葉高速線を利用する人が多くいるのも見ものです。郊外へ行けば行くほど乗り換えの便は悪くなるわけですが、八千代方面へ帰る場合の分岐地点として、西船橋は大きな役割を果たしている感があります。と、いうものの、ほとんどの人はわたしの地元で降りてしまい、住民誘致に失敗したような八千代緑ヶ丘や八千代中央に帰るような人は実際はあんまりいなかったりするような気がしてます。
また、京葉・武蔵野線利用者も意外と少ないように感じます。そもそも京葉・武蔵野各線沿線は特別なターミナル駅や居住区があるようなところではない上に、地域ごとの分散具合がすごいですし、沿線にあるものがレジャー施設なんかだったりするので、その線から帰ってくる人はいても、その線沿線に帰る人はあまりいないのが実情だと感じています。武蔵野線中山競馬場然り、京葉線の幕張・舞浜・葛西臨海公園然り。武蔵野線に関しては、むしろ埼玉方面が熱いですし、そっちを利用する人は埼玉から八柱・松戸方面へで大体降りてしまって、新松戸・西船橋間はそんなに混まないのではと思います。
西船橋についてもう少し。京葉・武蔵野線からの乗り換えが多いということで、土日祝日大型連休になると、それらのスポットからの帰宅者が多くなります。ネズミの王国から夢心地で帰ってくる人、巨大イベント会場からお土産持って帰ってくる人、勝ち馬投票券破ってる人等など。京葉線などに乗っていると、ネズミ王国や幕張からの帰路の中、盛り上がって出来上がったカップルなんかがいちゃこいてたり、これから日本一ラブホテルの多い県(byはなわ)の実力が測られようかといわんばかりな状況が繰り広げられてたりもします。葛西臨海公園で盛り上がってから帰ってこようとすると、ネズミ王国にどっぷり浸かった人たちに巻き込まれて、自分たちなりにいい思いしてきたはずなのに、なんかとても惨めな気分になったりとか、それは幕張から帰ってきて南船橋辺りで合流したときなんかにも感じちゃったりするんですが、葛西臨海公園から帰るのを考えたら比較的遭遇率もダメージも低いかなとか思ったりします。葛西臨海公園から東京方面へ帰る場合も、すでにネズミ王国で満車となった京葉線が無常にも花とダイヤの観覧車で培った気分を台無しにしてくれやがるのでどうしようもありません。そんなときは素直にお台場に行っておけばよかったとか思ってしまうものですが、それはそれで良い思い出になったりならなかったり。ちなみに、武蔵野線に関しては、土日に西船橋辺りで乗ると新聞丸めた少しうつろな感じになってしまった人たちと乗り合わせる可能性が高くなるのであまりお勧めしません。

三鷹方面側に関してはあまり詳しくはないのですが、新宿→三鷹に関しては夜に行くにしたがって混み合い、逆はそのままという感じでしょうか。吉祥寺から京王井の頭線とか、中野から東西線とか、確か武蔵野線があっちのほうに接続したりとか、路線選択のできる駅では乗ったり降りたりが激しいのはいっしょだと思いますが。土日祝日は中央線の停車駅が変更されるので、総武線各駅停車の利用頻度が多少上がりますが、この辺は比較的短距離での移動がメインなので、西船橋なんかみたいな感じではないと思われます。スポットも沿線に集中していますし。吉祥寺とか井の頭公園とか高円寺とか。また、東京の特徴的な現象といいますか、街自体が人によって好みが分かれてきますので、ネズミ王国とか幕張とか葛西臨海公園とか、万人の集まるテーマパーク・イベント会場とは違って、異常な混雑とまではいきません。

山手線の内側、秋葉原-新宿間。朝は千葉県・三鷹方面からの通勤・通学がメインですが、10時を過ぎたころになると、営業まわりの会社員や午後から授業の大学生なんかが目に付きます。また、時期によっては東京見学の中学・高校生なんかが水道橋でTokyoドームシティに張り付いてたり、新宿の高層ビル群に度肝を抜かれてたりするのをよく見ます。わたし個人としては、四谷で降りて赤坂御用地とか外苑とか市ヶ谷で降りて靖国とか御茶ノ水で降りて神保町とか飯田橋で降りて九段・皇居とかを勧めたいところですが、渋いとかいわれかねないので一人で楽しみます。
秋葉原は、駅ビルの改装や電気街口の高層化で激変中ですが、合わせて予備校の大量参入が興味深いです。交通の便がよい上に、電気の街、というかオタクの街としての通うメリットが多いので、学生が大量流入する街になってくると思われます。夜遅くまでやっている店が多少増えてきましたので、そういう意味でもまだまだ変わっていく街だと思われます。よくよく考えてみれば、上野・鶯谷へのアクセスは容易なので、エロ・ホテル街へ簡単にアクセスできるという意味で、ひとつのいわゆるデートスポットとしてももう少し機能してくるでしょうし、水道橋や丸の内・汐留へのアクセスが容易なのも、デートコースとして大きいと思われます。ここにきて電車男のブームでオタクやオタク文化への興味なんかは過去ないくらいに一般の人たちに浸透しているので、オタクカップルがあの辺り一体を闊歩する日なんかは近かったりするんじゃないかと勝手に想像しているわけです。「オタクのデートといえば秋葉原なんてもう言わせない」とかいうキャッチフレーズでなんかやるんじゃないかとか。
話を多少戻します。総武線沿線のスポットとして忘れがちなのが神宮外苑神宮球場や国立競技場なんかのある信濃町千駄木の辺りは野球やサッカーの後は大変混みあいます。たいていグッズなんかを全身に引っさげて応援に行く気合の入ったサポーターは千葉県まで帰ってきます。距離の長さと気合の入りようは比例するようです。長距離恋愛みたいなものですね。
先ほどの話に少し絡めて、有名予備校の本校なんかがあるのもこの沿線に多いです。駿台・代々木を筆頭に・秋葉原に新校舎とか大きな予備校が多数あります。本校に通うメリットとしては、目玉教師が主に本校で教鞭をとることが多いために、わざわざ地方から出てきて寮に入ったり首都圏各県から通ってきたりします。そのため、予備校に通う高校生や浪人生が各予備校のテキストを読んでたり予習・復習している姿も目にします。受験会場入りする前から戦いは始まっているのです。
総武線沿線からは都心各地へのアクセスが容易なので、飲み会上がりのおじさんや学生も多くいます。特に9時台から終電にかけて多く、千葉方面に関しては秋葉原三鷹方面に関しては新宿で修羅場と化します。秋葉原に比べて新宿のほうが、いろいろと厄介なので問題が多そうですが、秋葉原でも乗り換えの際に大声出してる人やらはよく目に付きます。新宿側では原宿・渋谷・池袋といった地域から乗り換え、あるいはそっちへ飲み会やその日の寝床を求めていく人が多いと思われますので、なにかとあれな気がしますが、秋葉原は神田・丸の内・汐留・浜松町・上野・水道橋といった、若者よりは社会人とか大人なカップルのデート向けスポットが多いので、騒いでいるのはたいていいい年したおじさんで、とてもみっともないと思うものです。また、そういう意味では、渋谷や池袋で遊ぶよりは総武線沿線で遊んでる、というような、ちょっと大人しめ(?)な学生が飲み会明けに乗ってきたりもしている感じがします。

総武線沿線には多数のスポットが点在していますので、電車に乗ってくる人を見ているとほんとにいろいろな人がいるなぁ、とつくづく思うのですが、湘南新宿ライン京浜東北線、横須賀総武線快足なんかもそういった意味では千葉-神奈川とか神奈川-埼玉とかかなり面白いと思います。意外とというかつまらないのが常磐線で、上野では確かに混むんですが、北千住辺りで大分空きますし、松戸・拍でほとんど降りますので、あとはほんとに茨城方面に行く人がいる程度でしょうか。横須賀総武線快速に関しては、東京-新橋辺りで利用者ががらっと総入れ替えします。品川は新幹線の開通とか羽田空港への重要なターミナルなので、利用者にかなりの特殊性があるように感じます。地方から飛行機で出てきた老夫婦の初めて降り立つ土地というか。その昔、新橋が玄関だったものが品川に移ったような。品川からはまた利用者が変わり、あとは横浜まで行く人でほぼ埋まります。そこから先はお好みでという感じ。

コンビニに入ったら、夏休みも目前ということで、東京の情報誌ベスト版見たいのが出てたので思わず買ってしまったのですが、ショップ・タウン情報より、東京未来図(計画図)とか路線図とかの方がわくわくしてしまう自分がいるのですが、東京の街はもちろん楽しむべき街ではありますが、研究的価値もかなり高く、色々な欲望やらが渦巻いた都市なので、これからもいろんな意味で東京好きとして生活していくんだろうなぁとか思ってる夏休み頭だったりするわけです。